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2026年1月23日(金)に開催された、「【出版記念/オフライン開催】実践的パフォーマンスエンジニアリングによるAI高速化×Data-centric AI入門セミナー」のレポートをお届けします。

本セミナーは、技術評論社の「ML Systemsシリーズ」の新刊『実践的パフォーマンスエンジニアリングによるAI高速化』と、同シリーズの先輩書籍にあたる『Data-centric AI入門』の著者陣をお招きし、AI開発における「高品質なデータ」と「処理高速化」の両輪について深掘りするイベントとなりました。
当日の熱気あふれるセッションの模様をダイジェストでご紹介します。
登壇者:宮澤 一之 氏(GOドライブ株式会社 / Data-Centric AI Community)
最初のセッションは、『Data-centric AI入門』の著者のおひとりであり、Data-Centric AIコミュニティを主催する宮澤氏による講演です。
宮澤氏はまず、従来のデータを固定してモデルを改善する「モデル中心(Model-centric)」な開発から、データを固定せずに改善し続ける「データ中心(Data-centric)」なAI開発へのパラダイムシフトについて解説しました。特に、テスラが提唱した「データエンジン(Data Engine)」の概念を挙げ、モデルが苦手とする状況のデータを重点的に収集し、再学習させてデプロイするサイクルの重要性を説きました。

講演の核となったのは、データエンジンを効率的に回すための「3S」というフレームワークです。
宮澤氏は最後に、「3Sを高めてデータエンジンを効率的に回し、データとモデルを共に成長させることが重要」と締めくくりました。
宮澤氏の講演資料は、SpeakerDeckで公開されていますので、ぜひご覧ください。
登壇者:寺西 勇裕(株式会社フィックスターズ)
続いて、『実践的パフォーマンスエンジニアリングによるAI高速化』の著者のひとりであるフィックスターズの寺西が登壇しました。
寺西は、AIの運用コストが高騰する中で、パフォーマンスエンジニアリングがビジネス価値(コスト削減・UX向上)に直結することを強調しました。例えば、443倍の高速化が実現できれば、計算上は99.8%のコスト削減と同義になります。
パフォーマンスエンジニアリングにおける鉄則として掲げたのが、「Don’t guess, measure.(推測するな、計測せよ)」という言葉です。

講演では、書籍内で扱われている具体的な高速化事例が紹介されました。
寺西は、「勘に頼るのではなく、計測に基づいてボトルネックを特定し、適切な改善策を打つことで、AI投資の費用対効果を最大化できる」と、本書のメインメッセージをあらためて紹介しました。
登壇者:吉藤 尚生 氏(Tenstorrent / 元フィックスターズ / 『実践的パフォーマンスエンジニアリングによるAI高速化』著者)
セミナーの最後には、元フィックスターズで、現在はTenstorrentで活躍されている吉藤氏によるライトニングトークが行われました。吉藤氏は、『実践的パフォーマンスエンジニアリングによるAI高速化』執筆時はフィックスターズに在籍しており、主要章の執筆を担当していました。
吉藤氏は、パフォーマンスエンジニアリングにおける「計測」の重要性に同意しつつ、現在の主流であるNVIDIA製GPUなどのハードウェアが「ブラックボックス」化しているという課題を提起しました。ドライバやハードウェアの内部挙動が公開されていないため、「なぜ遅いのか」の真因にたどり着けないもどかしさがあるとし、Tenstorrentが推進するRISC-Vベースのオープンアーキテクチャの重要性を熱く語りました。
セミナー終了後の懇親会では、登壇者と参加者が入り混じり、技術テーマはもちろん、執筆の裏話など、さまざまな話題で議論が交わされました。
本セミナーでは、「データ」と「計算パフォーマンス」という、AI開発を成功させるための2つの重要な柱について、理論だけでなく現場の泥臭い実践知が共有されました。
多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。
今回ご紹介した内容は書籍にて、より詳細に解説されています。ぜひお手に取ってご覧ください。
また、フィックスターズでは、AI処理・ソフトウェア高速化に関するセミナーをたびたび開催しています。機会がありましたら、ぜひお気軽にご参加ください。
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